2026年、車の税金・費用はこう変わった — 環境性能割廃止・ガソリン減税・自賠責値上げまとめ

2026年は、車にかかるお金のルールが近年まれに見る規模で動いた年です。半世紀続いたガソリンの暫定税率が廃止され、車を買うときの環境性能割もなくなり、一方で秋には自賠責保険料の13年ぶりの値上げが控えています。この記事では、2025年末から2026年にかけて変わったこと・これから変わることを1本にまとめ、それぞれ家計にどう効くのかを整理します。
変更点の一覧
まず全体像です。個別の詳しい解説は、表の下の各節と関連記事で読めます。
| 変わったこと | いつから | 家計への影響 |
|---|---|---|
| ガソリン暫定税率(25.1円/L)の廃止 | 2025年12月31日 | 負担減(年1万km走行で年約1.7万円の目安) |
| 軽油の暫定税率(17.1円/L)の廃止 | 2026年4月1日 | 負担減(ディーゼル車) |
| 環境性能割の廃止 | 2026年4月1日以降の登録・届出 | 購入時の負担減(取得価額の0〜3%分) |
| 「自動車税(種別割)」→「自動車税」に名称一本化 | 2026年4月1日 | 変化なし(名前が変わっただけ) |
| エコカー減税(重量税)の延長+基準引き上げ | 2026年5月1日〜2028年4月30日 | 車種による(対象から外れる車も) |
| グリーン化特例の2年延長 | 2028年3月31日まで | 対象車は軽減が継続 |
| 自賠責保険料の値上げ(平均6.2%) | 2026年11月1日始期の契約から | 負担増(乗用24か月で+910円) |
ガソリン・軽油が安くなった — 暫定税率の廃止
1974年から「暫定」のまま半世紀続いたガソリン税の上乗せ分(25.1円/L)が、2025年12月31日をもって廃止されました。軽油の暫定税率(17.1円/L)も、続く2026年4月1日に廃止されています。年間1万km・実燃費15km/Lで走る人なら、単純計算で年およそ1.7万円の負担減になる計算です。
ただし店頭価格そのものは原油価格と為替の市況で動き続けるため、「税金が下がった分だけ常に安い」と体感できるとは限りません。価格の内訳と廃止までの経緯はガソリン価格の内訳と暫定税率の廃止で詳しく解説しています。
車を買うときの税金がなくなった — 環境性能割の廃止
車の取得時に燃費性能に応じて課されていた環境性能割(取得価額の0〜3%)が2026年3月31日で廃止され、2026年4月1日以降の登録・届出では課されません。たとえば取得価額200万円・税率2%の車なら4万円かかっていた税金が、まるごとゼロになった形です。
これは新車・中古車の購入だけでなく、個人間売買や譲渡に伴う名義変更でも同じです。購入時の諸費用全体ははじめての車の買い方と中古車の諸費用の内訳で確認できます。古い見積もり例や解説記事には「環境性能割」の項目が残っていることがあるので、2026年度以降の購入では読み替えてください。
「種別割」という名前が消えた — 自動車税の名称一本化
毎年5月に納める税金の正式名称だった「自動車税(種別割)」「軽自動車税(種別割)」は、環境性能割の廃止と同時に「自動車税」「軽自動車税」に一本化されました。もともと「種別割」という付記は、2019年に環境性能割が導入された際に区別のため付いたもので、環境性能割がなくなったことで役目を終えた形です。
税額・納付時期・納付方法は何も変わりません。手元の古い書類やサイトで旧名称を見かけても、同じ税金です。納付方法や滞納時の扱いは自動車税の納付ガイドを参照してください。
エコカー減税は続くが、対象は狭くなる
車検のたびに納める自動車重量税を燃費性能に応じて免税・減税するエコカー減税は、2028年4月30日まで2年延長されました。ただし単純な延長ではなく、2026年5月1日以降は減税対象となる燃費基準の達成度が段階的に引き上げられています。これまで減税対象だった車が、次の車検からは対象外(または軽減幅が縮小)になるケースが出てくるということです。
これから車を買う人は「その車がいまの基準でエコカー減税対象かどうか」をメーカーサイトや見積もりで必ず確認してください。重量税の仕組みと税額は自動車重量税とはで解説しています。
グリーン化特例も2年延長
燃費性能の優れた車の翌年度の自動車税・軽自動車税を軽減するグリーン化特例(軽課)も、2028年3月31日まで2年延長されました。あわせて、新車登録から一定年数を超えた車に対する重課(税額の上乗せ)も継続しています。
自賠責保険は11月から値上げ
すべての車に加入義務がある自賠責保険の保険料が、2026年11月1日以降に始まる契約から平均6.2%引き上げられます。値上げは13年ぶりです。
| 区分 | 現行 | 2026年11月〜 |
|---|---|---|
| 自家用乗用車 24か月 | 17,650円 | 18,560円(+910円) |
| 自家用乗用車 37か月(新車) | 24,190円 | 25,180円(+990円) |
| 軽自動車 24か月 | 17,540円 | 18,660円(+1,120円) |
自賠責は車検とセットで更新するため、実際には2026年11月以降に車検を受ける車から、法定費用が千円前後上がる形で効いてきます。値上げ前に始期が来る契約はそのままの保険料です。自賠責の仕組みは自賠責保険とは、車検費用全体の内訳は車検費用の内訳で解説しています。
※金額は離島・沖縄を除く本土の例です。保険料は今後も改定されうるため、最新は損害保険料率算出機構や保険会社の公式情報で確認してください。
結局、家計にはどう効く?
立場別にまとめると次のとおりです。
- いま車に乗っている人 — ガソリン(軽油)の減税で燃料代が下がる方向。年1万km走るなら年1万円台の負担減の目安。一方で2026年11月以降の車検では自賠責分が千円前後上がる。差し引きでは負担減が上回る人が多いはず
- 2026年度に車を買う人 — 環境性能割の廃止で、燃費のよくない車でも取得時の0〜3%分の税負担がなくなった。数万円単位の負担減もありうる
- エコカー減税前提で車を選ぶ人 — 2026年5月から基準が厳しくなったため、「前は減税対象だった車種」が今も対象とは限らない。購入前にその時点の対象可否を確認
維持費全体の見直し方は車の維持費の内訳と節約、年間の支払いスケジュールは車の年間スケジュールとあわせてどうぞ。
今後の予定 — EV・PHEVの課税が次のテーマ
今回の改正では、2028年5月1日以降の車検から、EV(電気自動車)やプラグインハイブリッド車の重量税に一定額を上乗せする「特例加算」を導入する方針も示されています。ガソリン税を払わないEVにも道路の維持費用を負担してもらう、という考え方によるものです。具体的な金額や制度設計は今後の税制改正で決まっていくため、EVの購入を検討している人は続報に注意してください。
まとめ
- 2026年は「燃料と購入時の税金が下がり、自賠責が上がる」年。差し引きでは負担減の側の変化が大きい
- ガソリン暫定税率(25.1円/L)は2025年末、軽油(17.1円/L)は2026年4月に廃止。環境性能割も2026年4月から課されない
- 「自動車税(種別割)」は「自動車税」へ名称一本化。税額は変わらない
- エコカー減税・グリーン化特例は2028年まで延長。ただしエコカー減税の基準は2026年5月から厳格化され、対象から外れる車もある
- 2026年11月1日始期から自賠責保険料が平均6.2%値上げ。11月以降の車検から法定費用が千円前後上がる
※本記事は2026年7月時点の制度・公表情報に基づきます。税制・保険料は今後も改正される可能性があるため、最新の正確な情報は総務省・国土交通省・財務省・損害保険料率算出機構などの公式情報で確認してください。









