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車検と法定点検(12か月点検)の違い — 受けないとどうなる?

公開: 2026-07-20 / 更新: 2026-07-21

車検のイメージイラスト

「車検に通ったばかりだから、うちの車は安心」— 実はこれ、半分誤解です。車検はその時点で保安基準を満たしているかを確認する検査であって、次の車検までの故障や安全を保証するものではありません。故障を防ぐ役割を担うのは、もう一つの制度である法定点検(定期点検整備)です。この記事では混同されやすい2つの制度の違いと、法定点検を受けないとどうなるかを解説します。

結論: 車検は「検査」、法定点検は「予防整備」

車検(継続検査)法定点検(12か月/24か月)
目的保安基準に適合しているかを国がチェック故障・事故を未然に防ぐ点検整備
性格その時点の状態の合否判定予防的なメンテナンス
時期新車3年 → 以後2年ごと12か月点検は毎年、24か月点検は車検と同時期
受けないと公道を走れない(罰則あり)義務だが自家用乗用車には罰則なし
目印フロントガラスの検査標章(四角)ダイヤル式の丸い点検整備済ステッカー

車検(継続検査)とは

車検は、道路運送車両法に基づき国が定める保安基準(ブレーキの効き・灯火類・排ガスなど)に適合しているかを確認する検査です。新車は3年目、以後は2年ごとに受け、有効期間が切れた車は公道を走れません(切らしてしまった場合の対処は車検切れの記事へ)。

重要なのは、車検が確認するのは「検査の時点で基準を満たしているか」だけという点です。極端に言えば、車検の翌月にブレーキパッドが限界を迎えても車検制度は関知しません。「車検に通った=次の車検までノーメンテで大丈夫」ではないのです。費用の仕組みは車検費用の内訳で解説しています。

法定点検(定期点検整備)とは

法定点検は、同じ道路運送車両法で車の使用者に義務付けられた定期的な点検整備です。自家用乗用車(軽自動車を含む)の場合は次の2つがあります。

  • 12か月点検 — 1年ごと。エンジンルーム・ブレーキ・足回りなど26項目が基準
  • 24か月点検 — 2年ごと。56項目。時期が車検と重なるため、車検の「点検整備」としてセットで実施されるのが一般的(ユーザー車検の場合は自分で実施・手配します)

つまり普段の生活で意識する必要があるのは、車検と車検の中間の年にやってくる12か月点検です。なお、これらとは別に、使用者自身が日頃行う「日常点検」(タイヤの空気圧・ランプ類・ウォッシャー液の確認など)も定められています。

12か月点検を受けないとどうなる?

結論から言うと、自家用乗用車の場合、12か月点検を受けなくても罰則はありません(バス・タクシー・トラックなどの事業用は罰則があります)。12か月点検を受けていなくても車検には通ります。ただし法律上の義務であることに変わりはなく、受けないことの実害もあります。

デメリット1: 不具合の見逃し

ブレーキ・ベルト類・バッテリー・オイル漏れなどの劣化は、走行に支障が出る前の段階でプロが見れば分かることが多いもの。2年に1度の車検だけでは点検の間隔が空きすぎ、バッテリー上がりや出先での故障のリスクが上がります。

デメリット2: メーカー保証・延長保証の条件に関わる

新車のメーカー保証や販売店の延長保証は、保証書で「定期点検を実施していること」を適用条件にしている場合があります。点検を受けていなかったことが原因と判断されると、本来無償のはずの修理が有償になることも。保証期間中の車ほど、法定点検はきちんと受ける価値があります。

デメリット3: 売却時の評価

点検を受けると点検整備記録簿に記録が残ります。記録簿が揃っている車は「きちんと管理されてきた車」として中古車市場で評価されやすく、売却時の査定にもプラスに働きます。

12か月点検の費用と依頼先

費用は依頼先(ディーラー・整備工場・カー用品店など)と車種で幅がありますが、点検料そのものはおおむね1万円前後〜2万円程度が目安です。点検で交換が必要な部品が見つかった場合は、部品代と工賃が別途かかります。エンジンオイル交換など消耗品のメンテナンスとセットで頼むと手間が省けます。所要は半日程度のことが多く、車検よりずっと手軽です。

まとめ

車検は「その時点の合否を判定する検査」、法定点検は「故障を防ぐための予防整備」で、役割がまったく違います。12か月点検に罰則はありませんが、故障予防・保証の維持・売却時の評価という実利を考えると、特に保証期間中の車と年式の古い車では受ける価値の大きい制度です。車検・点検がいつ来るのかは車の年間スケジュールまとめで確認できます。

※点検の基準項目数・費用・保証の適用条件などは、車種・契約内容・制度改正で変わることがあります。正確な情報は国土交通省の案内、お手元の保証書(メンテナンスノート)、依頼先の見積もりで確認してください。

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